J-Pop路線から洋楽路線へ
Femme Fatale=フェム・ファタールとは字句通りに訳せば「運命の女」、一般には「男を破滅に追い込む魅力をもった女」のこと。このアルバムは1988年8月3日リリース。昭和が終わりに近づいた1988年。また明菜のいわゆる「金屏風会見」が1989年12月31日であることなどを意識。
J-Popと洋楽の違いは下のYouTubeでかなりわかりやすく説明されているが、この頃の明菜はアイドル路線(=J-Pop)から洋楽路線への移行を意図していたような気がする。歌詞やメロディを重視するJ-Popと違って洋楽ではリズムとノリが重要でヴォーカルも楽器の一部みたいなところがある。日本語で洋楽をやろうとすると歌詞が聴き取りにくくなるのはそうした違いに原因があることが多い。「不思議」以降のアルバムがそれ以前と違って聴こえるのはそんなコンセプトの違いが根底にあるんじゃないか・・・と個人的に思っている。
一方で日本のリスナーが求めているのはJ-Pop(というか歌謡曲)路線なので、そのはざまで、アルバムは洋楽コンセプト、ヒットはJ-Popコンセプト、そんな感じ。