円熟の歌唱法で歌いなおされたデビュー期
1995年にMCAビクター移籍後に出た中森明菜のヒット曲集。CD3枚組。
ワーナー時代のヒット曲も含めてデビュー以来のヒット曲がかなり網羅されている。一番の特徴はほとんどすべての曲を1995年にセルフカバーで歌いなおして録りなおしているということ。1995年といえば明菜30歳。16歳からのヒット曲、「スローモーション」も「少女A」も「セカンドラブ」も、すべてを30歳の明菜が歌いなおしている。
超人的なロングトーンにビブラートの「明菜節」が完成してきたのが20代前半なので、それ以前の楽曲を歌いなおしたらどう聴こえるのか。
そういう意味では歌姫明菜にしかできない稀有な作品と言える。時の流れを含めて鑑賞できて、新たな感激もあれば、しんみりするところもある。ファン必聴だ!